中堅企業のためのグローバル化最適解を考察するブログ

中堅日本企業のグローバル展開をどう進めるのがベストか? 海外勤務22年のノマドビジネスパーソンが、同じ立場で悪戦苦闘されている方々の参考にしていただけそうな経験に基づく情報を発信してまいります。

出島人材の育成4:人材マネージメント制度の重要性2

 まず一点目の「従業員のパフォーマンスを持続的に向上させる。」について。 具体的に考え出すと、色々と本質的な疑問が出てくる。 例えば、


  • そもそも、自社に存在するポジションに置いてパフォーマンスとは何を意味するのか?(特に、非営業部門)
  • 具体的にどういう目標を設定するのか? そして、目標に対する達成度をどうやって図るのか?
  • それらの目標達成のためにどういう手段(過程)が効果的なのか?

とにかく大事なのは、自社のケースで具体的に考えることである。 当然のことなのだが、中小企業の海外現地法人でこれをやっている(できている)会社は意外と少ない。 パフォーマンス向上はJob Descriptionの次に手を付けるべきテーマである。 


 
 会社(経営者)が社員に求めるパフォーマンスは、その会社の経営目標、職種やポジションという要素によって異なる。 これらを従業員に理解してもらえるよう、経営目標を具体的に細部に落とし込み、マトリクスで整理して文書化することが必要である。 日本で言うところの、役割等級定義書のようなものと考えていただければ良い。これが、成果をあげられるように組織を動かすために必要な人材マネージメント制度の第一歩である。
 
 これを英文(OR外国語)で作成するのは結構大変な作業ではあるが、社員のパフォーマンスを会社目標のベクトルに合わせながら継続的に向上させる、そしてそのために適切なトレーニングを計画、実行するためには不可欠である。(トレーニングも重要な項目であるので、また後で述べる。) もっと楽な方法は無いのかなどということは言わずに、諦めて地道に取り組んで頂きたい。