中堅企業のためのグローバル化最適解を考察するブログ

中堅日本企業のグローバル展開をどう進めるのがベストか? 海外勤務22年のノマドビジネスパーソンが、同じ立場で悪戦苦闘されている方々の参考にしていただけそうな経験に基づく情報を発信してまいります。

コラム2:仕事で成果を上げるために必要な英語コミュニケーション能力とは? そしてそれを身につける方法は?

 前回のコラムに引き続き、今回は以下の2点について具体的方法を考えてみたい。


2.英語のロジックを頭に叩き込む
3.難しいコミュニケーション前の準備と、復習で表現の引き出しを拡げる


 上記2に関して。 検定試験ではまずまずのレベル、文法的にも間違っていない、自分では正確に英語を話しているつもりなのに、相手がなかなか理解してくれない(例えば、「いったいお前は何を言いたいんだ?」というような意味合いのことを言われてしまう、あるいは相手がそういう表情をしているのがわかる)ということを、海外に出たてのころよく経験した。 これは、日本語のロジックで英語を話していることによって起こっているのが主な原因である。 こういうことが起こる理由と、その対策については以下の記事に詳しく述べているのでそれを参照していただきたい。(今から10年ほど前に書いていたブログです。)


「2つのロジック- 英語のロジックで構成する。」



 上記3に関して。 難しいコミュニケーションとはどんなものだろうか? 例えば、価格交渉やクレーム対応といった、顧客からの難しい要求に対する対応がまず考えられる。 それ以外にも、英語での採用面接や人事考課のための面接(特にネガティブな点に関するフィードバック)、解雇通告というケースもある。 相手の感情も絡む問題であり母国語でも難しい。 母国語でも難しいくらいだから、この種のコミュニケーションでこちらの考えていた成果を上げるためにはまず事前準備が不可欠である。 事前準備なしはまず成功しない。 今ではビジネス上の色々な状況に特化した英語教材もたくさん出ているので、そういう教材を参考に自分で想定問答を作って練習しておく。 ただ、徐々に教材のない世界に入っていく。 その場合は、本や映画に似たような場面が出てきたら、そこから使える表現をパクる。 海外の経営者の書いた名著を原書で読んで、そこから色々な表現をパクる。 
 こうして準備をしても最初のうちは、ある程度事前準備しても相手の予期せぬ反応や切り返しで言葉に詰まることはしょっちゅうであり、こちらの想定通りに議論がまとまることもまれである。 そういった経験をしたら必ず復習をして欲しい。 その時どういう対応をしておくべきだったのか、次回同じ場面を経験したらどういう説明をするかということを考え、想定問答に加えていく。 実に地道な根気のいる作業ではあるが、難しいコミュニケーションでも8割方はパターンがあり、この方法を3-5年程度続ければ殆どのパターンには対応出来るようになる。 私も色々と試みてみたが、残念ながら要領の良い方法は無いと思う。 コツなんかないので、諦めて正攻法で努力を継続してください。 それしかありません。